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2005年12月 アーカイブ

2005年12月 2日

チューリッヒ保険:2回目の行政処分への対応

11月30日に2回目の行政処分がチューリッヒに下されたが、それを受けてチューリッヒのホームページに会社としてのオフィシャルなコメントが発表された。


<チューリッヒのホームページより>
2005年11月30日
チューリッヒ・インシュアランス・カンパニーに対する行政処分について

チューリッヒ・インシュアランス・カンパニー 日本支店 (以下、チューリッヒ保険会社)は、 2005 年 11 月 30 日、金融庁より保険業法(平成 7 年法律第 105 号)第 204 条第 1 項の規定に基づく「業務改善命令」を 受けました。今回の業務改善命令は、金融機関の業務の健全性および適切性を検証するための、金融検査の結果を受けたものです。

ご契約者および関係者の皆様には多大なご迷惑をおかけし、お客様の信頼を損なう結果となりましたことを、深く反省しお詫び申し上げます。

チューリッヒ保険会社は今回の処分を厳粛に受け止め、今回の業務改善命令の原因となったすべての問題点に対して、二度とこのような事態が起きぬよう再発防止に取り組んでまいります。 また、当社はすでに再発防止および今後の施策に取り組んでおり、このような事態を改善すべく全社を挙げて全力を尽くしてまいる所存です。

1.行政処分の内容

・業務改善命令

(1)契約者保護および契約者利便の観点から、保険金等支払、苦情対応等をはじめとする全業務に対してすみやかに点検を行い、問題のあるものについては直ちに是正すること

(2)内部監査を含む経営管理(ガバナンス)態勢及び内部管理態勢並びに法令等遵守態勢について、継続的に実効性のあるものとなるよう、整備・改善を図ること

(3)業務改善命令に至るようになった問題等の原因となった役職員の責任の所在を明確にすること


上記(1)から(3)につきましては、具体策および実施時期を明記した業務改善計画を、平成17年12月14日までに金融庁に報告いたします。


2.行政処分の原因となった事実


・利用者保護及び利用者利便性に欠ける業務運営

(1)電話による契約締結に際しての説明や傷害保険のパンフレットの説明などが不十分・不適切であり、保険金支払の事務処理、苦情対応に対する取り組みなどが適切性を欠いている。

(2)不適切な当局への報告態勢
適切に処理されなかった事案についての実態調査、検証および報告態勢が不十分であった。

(3)事務リスク管理態勢
内部規定において、各事業本部等における具体的な事務リスク管理のための規定が整っておらず、適切な事務処理に向けた明確な指導を行っていなかった。

(4)経営管理態勢
業務運営の実態の把握、内部監査態勢、また全社的なコンプライアンス及びガバナンスの発揮が不充分であった。


3.再発防止策と今後の対応について

本件につきましては契約者保護及び契約者利便の観点から、当社はすべての業務に関して早期の点検及び是正を行うなど、適正化を図ってまいります。今後もお客様にご満足いただき、末永く当社を選んでいただくべく、当社の企業理念である「ケア」の精神を基盤に顧客サービスの充実に邁進してまいります。また、経営管理及び内部管理、ならびに法令等遵守態勢の整備・改善を図り、継続的かつ実効性のある態勢を整えてまいります。 


4.社内処分について

この度の業務改善命令にいたるようになった問題の原因となった役職員の責任の所在を明確にし、精査のうえ、厳正な社内処分を検討し実施いたします。

<↑チューリッヒの発表文はここまで>

金融庁から発表された事実関係と見比べると、チューリッヒの発表コメントは、オブラートに包んだような表現に終始している。

わかりやすくするために、金融庁発表文とチューリッヒの発表文の比較表を作成してみた。
http://www.sonpo-direct.com/20051130zurich

チューリッヒの発表文だけを読むと、これだけの違法行為を行っていたことについてのコメントとは思えない。

本当に会社として反省をしているのであれば、これまでの違法行為や、苦情に適切な対応をしなかったこと、事案を長期放置していたことなど、正しい事実とそれに対する会社の考え方を報告すべきだろう。
当然、「2年連続顧客満足度1位」などという実態と乖離した広告もやめるべきだ。

これからしばらくのチューリッヒの広告展開や、契約者などへの謝罪や改善策の報告といった企業姿勢などに注目していきたい。


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<本件についてのブログ記事>
http://plaza.rakuten.co.jp/scotgorosan/diary/200511300000/
http://fpnews.blog39.fc2.com/blog-entry-4.html
http://kleenex.jugem.jp/?eid=10
http://blog.goo.ne.jp/nancy_9/e/f63cbbfe42c3165c133c9805d656d818
http://hoken-ag-diary.at.webry.info/200512/article_3.html


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2005年12月 1日

【衝撃】チューリッヒ保険に行政処分

本日、金融庁からチューリッヒ保険に対する行政処分が発表された。
損保26社に対する業務改善命令のニュースかと思ったが、よく聞くと、チューリッヒの会社の信用そのものにかかわる重大な事実が明らかとなっている。

以前から、東洋経済などがチューリッヒの組織ぐるみの自賠責保険詐取事件や、ずさんな事故処理体制を記事にしていたが、今回それを裏付ける事実が公になったといえる。
損保業界人としてうわさは聞いていたが、「やはり」というのが正直な感想だ。

<注目ポイント>
・契約時に免責事項(保険金が支払われない場合について)という極めて重要な事項を説明していない点。
⇒行政処分の最初の理由に挙げられていることから、個人のオペレーターの説明ミスといったものではなく、組織的なものであることが伺える。

・事故処理については、対人賠償事故の約3割が1年以上未解決となっており、対物は約4割が3ヶ月以上未解決となっている点。
 ⇒既存損保でもごくまれにこれくらい事案を長期滞留させる担当者はいるが、会社全体でこの数値というのは想像を絶する状況である。
これくらい長期滞留事案が多いと、電話の大半が支払の督促や苦情で、事故の円満解決からは程遠い対応となっていることだろう。

・顧客からの苦情に対して、不誠実な対応を行うなど、苦情処理に対する取組みが適切性を欠いている点。
 ⇒「苦情に対しての不誠実な対応」というのはどういったものだろう。苦情の申立てがあっても「無視する」といったものだろうか。

・サービスセンターが示談行為を調査会社に依頼していた事実(弁護士法第72条違反)
 ⇒保険会社の社員でも弁護士でもない「調査会社」に示談行為をさせるという違法行為を行ったうえ、金融庁に事実と異なる報告を行うという、恐ろしい事実。
示談交渉を行う拠点である「サービスセンター」の拠点数を「非公開」としているのは、こういったことが背景にあったからなのだろうか。


チューリッヒは新聞広告などで「顧客満足度2年連続1位」と大々的に謳っているが、その調査結果はいったいなんなのだろうか?
J・D・パワー アジア・パシフィックの自動車保険顧客満足度調査の調査の信頼性は低いことが今回はっきりした。

一般消費者は何を信頼して自動車保険を選んだらよいのだろうか?
私にはすぐに明確な答えが出せない。
いずれにしても、今回のチューリッヒの不祥事は損保業界人として恥ずかしい。


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以下、金融庁の報道発表資料を掲載する。

チューリッヒ・インシュアランス・カンパニーに対する行政処分について
 
1 .チューリッヒ・インシュアランス・カンパニー(以下「当社」という。)については、当庁検査の結果(平成17年6月17日通知)及び保険業法第200条第1項に基づく当社からの報告によると、平成17年11月25日付で業務改善命令を行った付随的な保険金の支払漏れに係る問題のほかに、以下のような事実が確認された。
 
(1)利用者保護及び利用者利便に欠ける業務運営

・電話による契約締結において、免責事項の説明が不十分である等、契約締結前に重要事項の説明を十分に果たしておらず、保険業法第300条第1項第1号に違反する事例が多数認められた。

・保険金支払処理について、対人案件で1年超の滞留が3割、対物案件で3ヶ月超の滞留が4割となっている等、長期滞留事案が多数認められた。

・顧客からの苦情に対して、不誠実な対応を行うなど、苦情処理に対する取組みが適切性を欠いている。

・傷害保険の特約について、募集パンフレット上の支払い要件の誤表記を把握していながら長期間放置していた。また、実際の保険金支払に際して当該パンフレットの誤表記に従った運用をしていたため、本来支払うべきものが支払われていないとの事業方法書に違反する業務運営が行われていた。

(2)不適切な当局への報告態勢
サービスセンターが示談行為を調査会社に依頼していた事実(弁護士法第72条違反)を、本部では把握していなかった。また、日本における代表者は、当局の保険業法に基づく報告徴求に対し、このような実態を十分に確認・検証しないまま、事実と異なる報告を行っていた。


(3)事務リスク管理態勢
内部規定において、各事業本部等における具体的な事務リスク管理のための規定が欠落し、法務渉外部は正確な事務処理に向けた明確な指導も行えなかった。この結果、事務処理は各事業本部の担当者任せとなっており、当社として統一性を欠く不十分なものとなっている。

(4)経営管理態勢
日本における代表者は、業務運営の実態を十分に把握しておらず、全社的なコンプライアンス及びガバナンスの発揮が不十分と認められる。また、内部監査については、以上のような問題点を全く把握しておらず、利用者保護、法令等遵守の観点にたった内部監査が実施されていない。


 
2.このため、本日、当社に対し、保険業法第204条第1項の規定に基づき、以下の内容の行政処分(業務改善命令)を行った。

 
(1)契約者保護及び契約者利便の観点から、保険金等支払、苦情処理等をはじめとする全ての業務について適切なものとなっているか、早期の点検を行い、問題があるものについては直ちに是正すること。

(2)内部監査を含む経営管理(ガバナンス)態勢及び内部管理態勢並びに法令等遵守態勢について、継続的に実効性のあるものとなるよう、整備・改善を図ること。

(3)業務改善命令に至るようになった問題等の原因となった役職員の責任の所在を明確化すること。

(4)上記(1)から(3)について、具体策及び実施時期を明記した業務改善計画を、平成17年12月14日までに提出すること。

(5)業務改善計画の実施終了までの間、計画の進捗・実施及び改善状況をとりまとめ、改善計画提出後3ヶ月毎に報告すること。


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金融庁、チューリッヒ保険にまた業務改善命令
2005年11月30日23時33分

 
金融庁は30日、チューリッヒ保険に対し、業務改善命令を出した。同社は、電話で契約を結ぶ際に重要事項の説明をしていない例が多く、保険金の支払いが長期間滞っている事案も多数あるなど、利用者保護を軽視する業務運営が行われていたという。25日にも損害保険金の不払いで業務改善命令を受けており、異例の2度目の行政処分となる。

 金融庁は、経営管理体制の改善、問題の原因となった役職員の責任の明確化などを要求。早急に是正する必要があるとして、業務改善計画を12月14日までに提出するとともに、その後の実施状況を3カ月ごとに報告するよう命じた。

 同社は電話やインターネットによる契約が中心だが、免責事項などの説明を内部規定で定めていなかったため、契約前の説明が十分ではない保険業法に違反する例が多数あった。また、事故の示談行為を調査会社に依頼する弁護士法違反行為があったうえ、その実態を確認しないまま金融庁に虚偽の報告をしていた。

 募集パンフレットで支払い要件に誤表記があるのを認識しながら放置し、実際に誤表記に従って支払額を少なくしていた例も多数あった。顧客からの苦情に不誠実な対応をしていたことも明らかになった。

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