03)ソニー損保の最近のブログ記事

アメリカンホームとソニー損保が今日2009年7月1日からGPS位置情報通知サービスをスタートさせた。

知らない場所でのクルマのトラブル時に、携帯電話のGPS機能を使って位置通知を行うサービスで、チューリッヒが最初に導入したものである。

チューリッヒはこのGPSサービスをテレビCMなどで利用し、「チューリッヒ=GPSサービス」というイメージを消費者に植えつけることに成功している。

その後、アクサダイレクト、SBI損保と続き、今では多くのダイレクト損保で当たり前のサービスとなりつつある。

ここで、ダイレクト損保各社のGPS位置情報通知サービスの状況をまとめてみる。

GPS位置情報通知サービスの有無
ソニー損保 あり
三井ダイレクト なし
アクサダイレクト あり
チューリッヒ あり
アメリカンホーム あり
そんぽ24 なし
SBI損保 あり
イーデザイン損保 なしあり

こうしてみると、サービスにコストをかけないスタンスの三井ダイレクトは妥当といえるが、最後発のイーデザイン損保が導入してこないのが不思議だ。
おそらくイーデザイン損保は、他のダイレクト各社と異なり、東京海上グループのロードサービス業者を使っているからだろう。
親会社の系列業者をつかわなければならないという「しがらみ」によって、消費者にとって最善のサービス業者を選択できない苦しさが感じられる。

今後もイーデザイン損保は、東京海上グループであることやNTTファイナンスの出資であることによっていろいろサービス展開に制約がでてくるのかもしれない。


【2009/7/2 追記】「オペラシティ」さんからイーデザイン損保でもGPSサービスを提供しているというご指摘をいただいた。
たしかにウェブサイトに記載がないものの、開業時のニュースリリース資料にはGPSサービスについて記載されていました。
私の確認不足によるもので、あやまった記事を記載したことをお詫びします。
イーデザイン損保の補償内容はよくよくみると、他のダイレクトと同じ補償名でも、補償内容や保険を使った場合の等級などの取扱いなど優れているものが多い。

まだ整理しきれていないが、忘れないように自己メモ。


■イーデザイン損保は、対人賠償保険の「臨時費用保険金」を請求した場合に「等級ノーカウント」となる。

「対人臨時費用保険金」の取扱い
保険を使うと等級ダウンするか?
ソニー損保 3等級ダウン
三井ダイレクト ノーカウント
アクサダイレクト ノーカウント
チューリッヒ 3等級ダウン
アメリカンホーム 3等級ダウン
そんぽ24 ノーカウント
SBI損保 ノーカウント
イーデザイン損保 ノーカウント



■イーデザイン損保は「エコノミー+A」車両保険でも「いたずら」が補償され、しかも「等級すえおき」となる。

「いたずら」による車両損害での車両保険の取扱い
エコノミー+Aで補償されるか? 保険を使うと3等級ダウンするか?
ソニー損保 ×(一般車両でのみ補償) 等級すえおき
三井ダイレクト ×(一般車両でのみ補償) 3等級ダウン
アクサダイレクト ○(一般車両、エコノミー+A) 等級すえおき
チューリッヒ ×(一般車両でのみ補償) 3等級ダウン
アメリカンホーム ×(一般車両でのみ補償) 等級すえおき
そんぽ24 ○(一般車両、エコノミー+A) 等級すえおき
SBI損保 ○(一般車両、エコノミー+A) 等級すえおき
イーデザイン損保 ○(一般車両、エコノミー+A) 等級すえおき



こうしてみると、イーデザイン損保だけでなく、SBI損保、そんぽ24も同様にいい感じであることがわかる。


[2009年6月19日訂正] アクサダイレクトの「いたずら」事故について、「エコノミー+A」でも補償されるように改定されていました。 上記表を訂正させていただきました。 ご指摘くださった「ザブングル」さま、ありがとうございます。 [2009年7月5日訂正] 三井ダイレクトの「対人臨時費用」について、「ノーカウント」が正しいとのご指摘をいただきました。 上記表を訂正させていただきました。 ご指摘くださった「ぽち」さま、ありがとうございます。

先日、海外旅行保険を発売していることを発見した。

よく見るとジェイアイ傷害火災保険との提携による海外旅行保険のようだ。
「なぜソニー損保が海外旅行保険?」という話はさておき、海外のサービスネットワークの開拓を考えると、他社との提携というのは妥当な選択だろう。

恥ずかしながら私は自動車保険以外の知識は持っていないので、「元損保社員」というよりも一人の消費者としての目線でコメントしてみる。


■保険料は安くない

私はここ最近、年末年始と夏休みの年2回程度海外(といってもサイパンやハワイあたり)に遊びに行き、いつも損保ジャパンのOFFに加入している。

完全に同じ条件で見積れないので、正しい比較ではないのだが、何パターンか見積ったところ、損保ジャパンのOFFのほうが補償を厚くしてもだいぶ安い。
価格勝負のある海外旅行保険ではないようだ。


■商品の強みが何かわからない

おそらく「日本語サポート」をウリにしたいのだろうが、損保ジャパンやAIUなどの保険会社の海外旅行保険で「日本語サポート」が不十分なところはないだろう。
差別化するポイントがちょっと違うのではないかと思う。
何がこの保険商品の強みなのだろうか?私にはわからない。


■補償の名称がわかりにくい

まず第一印象として、補償の名称が非常にわかりにくい。
特に「傷害・疾病治療救援費用」という補償である。
これを見た一般消費者は何が補償されるとイメージするだろう。

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私は、まず「旅行先でケガや病気になったとき、誰かが救援に駆けつけてくれる費用」をイメージした。
例えば、海外でハイキングをして、山の中でケガをしたときに、病院までヘリコプターなどで運んでくれる費用を補償してくれるといったものだ。

ただ、約款を読んでみると、「ケガや病気の治療費」そのもののも補償されることがわかった。
おそらく「救援費用」と「治療費用」という全く違った補償内容を「傷害・疾病治療救援費用」としてセットしてしまったことが問題の原因だろう。


海外旅行保険に加入する人が最も重視する補償は、なんといっても「ケガや病気の治療費」の補償だ。この補償がどの項目で補償されるということが、直感的に理解できないというのは致命的だろう。


■補償内容の説明がわかりにくい

補償内容の説明はさらに酷い。
どこを見てもまともな商品説明がないのだ。

例えば、「特長と補償内容」というページの補償内容の説明を見ても、「○○の場合」という言葉が列挙されているだけで、肝心の「何がいくらまで補償されるのか?」ということが記載されていない。

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そして一番肝心な「見積り」画面での、補償内容の説明の画面も、約款のような文字の羅列で、顧客にわかりやすく補償内容を理解させようという気があるとは思えない。

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損保ジャパンのOFFなどの競合商品のサイトを研究しなかったのだろうか?

■約款が見つけにくい

各ページ随所に「補償内容の詳細について『約款・補償のポイント』をご確認ください」という表記があるのだが、その肝心の「約款・補償のポイント」がどこにあるのかわからない。(私の探し方が下手なだけなのかもしれないが)

ようやく「見積り・申込み」の手続プロセスの画面にあることを見つけたのだが、どうしてわかりやすい場所にないのだろうか。

これは、海外旅行保険に限らず、自動車保険などソニー損保全体にいえることだ。
SBI損保や三井ダイレクトなどは各商品のトップページに約款・パンフ・重要事項説明書へのわかりやすいリンクがある。

ソニー損保のウェブは、自動車保険や医療保険の商品サイトを含めて、このあたりの配慮が基本的に欠如している。
こういった気配りのなさが会社全体の印象を悪くすることに気がついていないのだろうか。

■「約款・補償のポイント」のPDFがそもそもない

「約款・補償のポイント」が補償内容について書かれた重要なものであるにもかかわらず、小さなポップアップウィンドウの中でスクロールしながらしか見ることが出来ない。

「約款は郵送しません」とのことだが、そうであればなおさらPDFでダウンロードして印刷できるようにしておくべきだろう。


■ブラウザがInternet Explorerしか使えない

私は普段、Firefoxを使っているのだが、これだと見積りどころか、「お問合せ先」や「よくあるご質問」すら見ることが出来ない。

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どうやらWindowsのInternet Explorerしか使えないようだ。
Macユーザーは加入できないし、もし海外旅行先でトラブルにあって、契約内容を確認したい場合など、海外で使うPC(ネットカフェやホテル・空港の公衆PCなど)のブラウザがWindows+Internet Explorerである保証はない。

海外旅行保険で、しかも証券不発行のペーパーレス契約をさせるのであればなおさら利用できるブラウザは通常より広くしておくべきだろう。極論すれば、ipod touchなどのモバイルのブラウザでも使えてもいいはずだ。


■その他

「新型インフルエンザ」が話題になっている中、こういった状況下で海外旅行保険を検討する人は「新型インフルエンザにかかった場合、補償されるのだろうか?」ということが気になるだろう。

しかしながら、ソニー損保の海外旅行保険サイトにはトップページはおろか、「よくあるご質問」にも一切記載されていない。
(約款を読んでいないが)たぶん補償されるのだろうが、多くの消費者はどこにも書いていないと、「補償されないのでは?」と不安になり、この保険を選ぶのを躊躇するだろう。

たとえば損保ジャパンのOFFなどは、トップページの目立つ場所に表記されている。
これなら、ぱっと見た瞬間に安心感をあたえる。


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ウェブならこの程度の情報はすぐに掲載できるはずだ。
にもかかわらず、これをしないソニー損保には疑問を感じる。

■総評

サイトのデザインはきれいで第一印象では好印象を持ったが、結論としてこの保険を選ぶメリットが感じられかった。

一番の問題は、商品の補償内容の説明が、消費者にとって非常にわかりにくいことである。(特に保険料見積り画面のポップアップウィンドウ)

間違った説明がないかという観点や、コンプライアンス上の観点でのチェックは当然しているのだろうが、「消費者にとってわかりやすいか」という観点で文言をチェックするプロセスを経ていないのだろう。
これだけ説明がわかりにくい保険サイトは珍しい。


なお、昨日、ソニー損保がセコム損保のがん保険を発売したというニュースをみたが、こちらについては既に辻田幹夫氏が言及しているとおり、発売した意図が理解しがたい。また改めて私もコメントしたい。

いつも参考にさせていただいている「保険Walker」さんのブログで、「ソニー損保の人身傷害シミュレーションが不必要な高い補償を勧めている」という指摘が以前からなされている。

http://hokenwalker.seesaa.net/article/42212550.html
http://hokenwalker.seesaa.net/article/117328034.html
http://hokenwalker.seesaa.net/article/119655851.html

そこで、各社の人身傷害が勧めている補償額について調べてみた。


【既存損保各社の人身傷害が勧めている補償額の状況】

・東京海上日動
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・損保ジャパン
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・三井住友海上
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・あいおい
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・日本興亜
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・三井ダイレクト
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・ソニー損保
「人身傷害シミュレーション」
(※サイトに他社のような表がないため、人身傷害シミュレーションで試算)
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「おすすめプラン」
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【結論】
各社が勧めている人身傷害の補償額は各社とも基本的に相違なし。(年齢別平均賃金を元に各社約款記載の算出方法で計算したものを1000万円単位に数字を丸めているものと推測される)

なお、保険Walkerさんが指摘しているソニー損保については、「人身傷害シミュレーション」は各社と同じ算出方法と推測され、さほど問題だとは感じない。

ただし、「おすすめプラン」の「パートナーセレクト」と「ファミリーセレクト」の「人身傷害:1億円」は算出根拠が不透明。
夫婦といっても若年夫婦から熟年夫婦までいるし、ファミリーといっても年齢の幅は広い。これをすべて「1億円」としているソニー損保はその理由を説明すべきだ。
私は、単に「保険料の単価アップ」という消費者不在のソニー損保の都合のような気がしてならない。

取急ぎのお知らせ。

たった今、気がついたのだが、ソニー損保が海外旅行保険を販売しているのだ。
いつから販売しているのだろうか?
海外旅行保険の発売についてはニュースリリースにも載っていない。


http://www.sonysonpo.co.jp/wcprod/overseas/T0000000.html


ソニー損保のブログ「不満ゼロへの挑戦」を久しぶりに読んだ。
つまらない記事が多かったので最近は読んでいなかったのだが、ちょっといい感じだ。
特に5月14日の「ロードサービス」の記事では、GPSサービスの検討状況について語っている。

この記事のように、開始前のサービスを開発段階から情報発信していく「舞台裏を伝えていく」記事は、読者に親近感を感じさせる。

多くの読者がいるとは思えない、このようなマニアックなブログの読者は、好意的にしろそうでないにしろ、ソニー損保に興味を持っている人たちだ。
その「興味を持っている人たち」に、興味を持ってくれていることに対する感謝として、このような舞台裏的な情報をチラ見せしていくのは、なかなかいいことだと思う。
(もうちょっと具体的な情報が欲しいところではあるが)

ただ残念なのは、コメント欄を閉じていることだ。
コメント欄も、公開・非公開のガイドラインを明示しておき、承認制にすれば、誹謗中傷のようなコメントはそれほど入らないと思う。
企業ブログでコメント欄を開けているところはなかなかないので、難しいのかもしれないが、ぜひやってもらいたいところだ。

5月7日の「事故解決」の記事は、突っ込みどころがある。

コミュニケーションボードは24時間、PCのウェブサイトからだけではなく、携帯電話のウェブサイトからでも書き込みすることができ、ご自宅に戻ってゆっくりと質問を書き込むといったご利用だけではなく、移動中にふと気になったことを携帯電話から書き込むといったご利用も可能です。 弊社からの回答期限は翌営業日中となりますが、お客様のご都合にあわせてご確認いただくことができますので、至急のご用件でなければ非常に重宝いただけると思います。

事故担当者との連絡に使える「コミュニケーションボード」の紹介記事なのだが、なぜ「回答期限が翌営業日中」なのだろうか?
こんなまどろっこしいのであれば、電話をして聞いたほうが早い。
担当者に電話をすれば、その場で回答するようなことを、ネットだと「翌営業日」というのは理解しがたい。

とはいうものの、突っ込みどころもない堅い文章よりも、少しくらい突っ込みどころがあるほうが、企業ブログとしては面白い。

いつも参考にさせていただいている「保険Walker」さんがご自身のブログで、ソニー損保が「人身傷害を「1億円」を勧めているプランについて異を唱えている。
http://hokenwalker.seesaa.net/article/116215954.html
http://hokenwalker.seesaa.net/article/117328034.html


↓問題のページ(ソニー損保:おすすめプラン)
http://www.sonysonpo.co.jp/prod/auto/difference/N2010906.html


保険Walkerさんは「人身傷害は3000万円で充分」という主張をお持ちのようだ。
たしかに別口で生命保険に加入していれば、その分を差引いて補償額を設定するという考えは一理ある。私は違う考えだが。

ちなみに損保ジャパンの説明はこう。損保ジャパン以外の各社もだいたいこんな感じだ。
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私は、「人身傷害は1億円も必要か?」という問題よりも、ソニー損保の問題は「夫婦=1億円」、「家族もち=1億円」というあまりにも大雑把な分類で「おすすめ」していることだと考える。

なぜ「夫婦」だけの生活者に一律「1億円をおすすめ」するのか、ソニー損保のマーケティング担当者に問い詰めたい。
人身傷害は、本来、その人の年齢・家族構成・年収(さらには加入の他の保険)によって、必要な補償額は大きく変わってくるのである。


なお、ソニー損保はサイトにこう書いている。


「初めて自動車保険に入るのだけど、どんなプランがいいのかな?」
「私に合ったソニー損保のおすすめプランはどれだろう?」
初めてのお客様でも安心してお選びいただけるように、
お客様のライフステージに合わせたパッケージプランをご用意しています。

・ソニー損保の基本プラン「ソニー損保セレクト」
・ご夫婦のための「パートナーセレクト」
・ご家族のための「ファミリーセレクト」
・新社会人・単身者のための「ルーキーセレクト」

このようなプラン設計である。
要は、世の中の自動車保険加入者を「夫婦」「家族もち」「独身」「その他」のたった4つに分類しているのだ。
こんなセグメンテーションしかできないようでは、ソニー損保も先行きが不安だ。
それくらいソニー損保の「おすすめプラン」はひどい。

ちょっと前の話だが、2009年1月19日、ソニー損保がペット保険を販売開始した。

不思議なのだが、ソニー損保のサイトに行っても、ペット保険の商品ページが見当たらない。サイトマップにもない。

しかし検索で「ソニー損保 ペット保険」と検索すると、「ソニー損保が厳選したペット保険。 全国4000の提携病院なら見せるだけ!」というソニー損保のペット保険サイトの広告が表示され、そこをクリックするとたどり着くことができる。(「見せるだけ!」というのは意味がよくわからないが)

ソニー損保のサイトからリンクがない一方、お金がかかる広告を出しているという理解しがたい導線設計を見ると、売る気があるのかないのか、まったくソニー損保の意図がわからない。

「ソニー損保がペット保険を販売」というニュースを聞いて非常に驚いたのだが、よく見れば「アニコム損保」のペット保険を、ソニー損保がアニコム損保の代理店として発売しているだけである。

辻田幹夫氏のブログにもあるが、ペット保険という特殊なノウハウが必要な保険に新規参入するには、既存のペット共済などを買収することが手っ取り早い。
提携動物病院などのネットワークや保険金の支払査定体制などの構築をゼロから自社でやるというのは莫大な手間とコストがかかるからである。
しかし、ソニー損保はペット保険の販売にあたり、ペット共済の買収ではなく、単に「アニコム損保の保険をおすすめする」代理店をするという手法を取ってきたのである。これであれば商品開発をする手間もかからず、売れなかった場合のリスクも低い。

なお、ソニー損保の「保険セレクション」という他社保険商品の紹介サイトを見ると「Coming Soon」とさらなる商品追加を予告している。


・他社商品の代理店として販売
・自社で開発するのが大変
・自社で損害調査網や提携ネットワークを構築するのが大変

という観点でペット保険の次はなんだろうかといろいろ想像をしてみるのも楽しい。


しかしながら、メンツを捨てて、他の損保の代理店になって、商品ラインナップを揃えていくという手法は、ソニー損保の商品開発力のなさを露呈している。
例えば、自動車保険をみても、いまどき「35歳以上補償特約」や「子ども特約」や「対物超過修理費用特約」も取扱っていない。(他社でスタンダードとなりつつあこれらの特約を揃えない明確な理由があるとは思えない)
保険商品のトレンドの進化にソニー損保が取り残されている状態といっても過言ではない。
この手法を応用して、自社で商品開発できない対物超過修理費用特約などのソニー損保で扱っていない特約を希望する顧客には、ソニー損保が「そんぽ24」や「三井ダイレクト」などの他社商品を紹介すればいいと思う。(ソニー損保が「そんぽ24」や「三井ダイレクト」の代理店になるということはないとは思うが)

今まで気にも留めていなかったのだが、Yahooの検索結果に「ブックマーク:XXX人」というものが表示されている。

たとえば「自動車保険」で検索してみると、1位のサイトには「585人が登録」と書いてある。
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これは、Yahoo!ブックマークの登録人数で、Yahoo!ユーザーの人気度をあらわすひとつの数字らしい。

これで各社の登録人数を見てみると面白いことに気がついた。

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こうしてみると、実際のダイレクト自動車保険の売上げランキングの順位とブックマーク登録数の順位とが大きく異なっていることがわかる。


■ブックマーク登録人数ランキング

1位 三井ダイレクト:1128人
2位 チューリッヒ:755人
3位 アクサダイレクト:414人
4位 ソニー損保:106人
5位 そんぽ24:81人
6位 アメリカンホーム:57人
番外 私のサイト:43人


三井ダイレクトのブックマーク登録数の多さは驚かされる。
ネット中心の広告活動の効果と読むべきなのだろうか。

「5年連続売上げNo.1」のソニー損保はたった106人と、ダイレクト下位のそんぽ24とたいして変わらない少なさである点も興味深い。
ソニー損保はアダルトサイトにまでネット広告をばらまいているにもかかわらず、この登録数の少なさである。


また訪問してみようと思うサイトは「ブックマーク」なり「お気に入り」に登録する人が多いと思うが、その意味で、三井ダイレクトのブックマーク数の多さは、三井ダイレクトの存在感がネットユーザーの中で大きくなってきていることを意味する。

すでにネットユーザーに限定してみれば、ダイレクト自動車保険の売上げランキング1位はソニー損保ではなく、三井ダイレクトになっているのではないだろうか?

ソニー損保がダイレクト自動車保険1位から陥落する日が近いという記事を以前書いたが、まさにそれが現実化しつつある。

先日、ソニー損保の広告に品位がないという記事を書いたが、最近三井ダイレクトの広告のうさんくささが特に目に付くようになってきた。

いくつか例を挙げてみる。

■伸び率2年連続1位を訴求

私がよく参考にさせていただいている保険業界の方のブログで指摘されている。
「伸び率」を訴求するのはいいが、規模が大きくなってきて、伸びが鈍化したらやめる前提での訴求方法は、数字のマジックをつかった騙しに近い。

http://hokenwalker.seesaa.net/article/102711512.html

三井ダイレクトの伸び率No.1。これは騙されないでください。
単純に小さい会社が大きくなっていく時には、率がでかくなるのは
当然。そんなことで強くPRするなんて、頭が悪すぎる。
つまり、いままで100だったのが150になったので、150%。
でも、ソニー損保は500だったのが、600になって、120%。
どっちがすごいの!?


■「オリコンランキング1位」を訴求
オリコンランキング自体の信憑性については、以前に当ブログで述べたとおり、回答者の属性が自動車保険ユーザーかどうかすら怪しい調査であるにもかかわらず、それを相変わらずあちこちで訴求している。

関連記事:
http://blog.sonpo-direct.com/2007/07/post_68.html
http://blog.sonpo-direct.com/2007/07/post_69.html

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■事故処理拠点数を誇大表示
正社員が常駐し、事故の示談交渉などを行う事故処理拠点の数を「12ヶ所」と三井ダイレクトのサイトや、三井ダイレクトの代理店サイトで訴求しているが、実際には1つのビルに複数の課があるのをカウントしている。

私が以前調べたところによると、東京(水道橋、日本橋)、横浜、名古屋、大阪の5地点である。
「12ヶ所」サービスセンターがあるといっても、実際にはわずか5地点に過ぎない。
拠点の数だけ公表して、所在地を公表していないため、「12ヶ所」という数字によって、消費者に全国主要都市に拠点があるような誤解を与える可能性がある。


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■提携先の業者数をあたかも自社のネットワークのように訴求
「三井ダイレクトのネットワーク 全国に1000ヶ所」と三井ダイレクトの広告サイトで訴求しているが、何の数かと思ったら、
・指定修理工場 約500ヶ所
・弁護士 約100名
・損害調査 約400ヶ所
の合計で、自社のインフラではなく単なる提携先業者の数の合計である。
「提携先の業者のネットワークの合計 1000ヶ所」と書くのが正しい。

■契約専用のコールセンターの営業時間を「万全のサポート体制」と訴求
契約時のコールセンターが夜遅くまでやっていることを、「万全のサポート体制」といっている。
「サポート」というのは「契約時」ではなく「契約後」を一般的には示すと思う。
契約時のコールセンターは「万全のサポート体制」と表現すべきではなく「万全のセールス体制」と表現すべきものである。

「契約時」というところを見落とすと、事故時のサポートデスクが夜遅くまでやっていると誤認する。

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■まとめ
特に「事故処理拠点」が実際は5ヶ所なのに「12ヶ所」と表記したり、客観性や信頼性に疑問符がつくオリコンランキングの結果を自社の広告で訴求する点などは、消費者の正しい商品選択の妨げとなる。
三井ダイレクトに限らず、このような目にあまるような広告については、公正取引委員会や金融庁に通報したほうがいいかもしれない。

・金融庁
https://www.fsa.go.jp/kensa/

・公正取引委員会
http://www.jftc.go.jp/keihyo/madoguchi.html

先日のブログ記事で、ソニー損保に加入している知人(保険業界人ではない)が事故を起こしたと書いたが、その知人から酒の場ではあったが詳細を聴く機会があった。

軽い追突事故で、相手方のケガもたいしたことがない事故だったそうだが、その知人は「通販の保険屋はどこもあんな対応なのか?」と不満を口にしていた。


本人の誤解による感情論的な話も多かったが、それ以外のところをざっとまとめるとこんなところ。


良かった点
・顔写真つきの事故受付ハガキは意表をつかれて驚いた。

・解決までの日数は思ったより早かった。


不満な点
・土曜日に事故報告をしたが、正式な担当者は月曜日まで決まらなかった。土日の間だけでに3人くらい対応する人が変わり、その都度同じようなことを説明させられた。

・担当者への電話がフリーダイヤルではなかった。事故処理拠点が少ないならせめてフリーダイヤルにすべき。

・担当者への電話は17:30までしかつながらないため、聞きたいことがある場合、仕事中に離席して電話をするしかなく非常に不便だった。

・17:30以降に電話をすると、テープが流れて、担当者どころか電話当番にすらつながらなかった。

・いろいろわからないことがあり、詳しく聞きたいので説明しに来てほしいといったところ、「この程度の事故では行く必要がない」と断られた。

・「1事故1担当者」なのに、人身損害の担当者(男性)と、車両損害の担当者(女性)が別々だった(なぜか担当者が2人でてきた)。

・ネットで経過報告が見られるということを、担当者から知らされなかった。(ハガキには小さく案内が書いてあったが、担当者から案内がなかったため途中まで気がつかなかった)

・ネット経過報告の存在に気づき、ログインしたところ、ネットの経過報告が更新されていなかった。さらにそのことを担当者に指摘したら、「ネットで経過報告を見るといってもらわないと、ネットに経過を入力しない。」といわれた。

・中途経過報告はハガキで1回来ただけで、電話での報告は自分から電話しないとほとんどなかった。


このように、ソニー損保に対する不満が爆発している状態で、その知人は職場や知人などにかなりこのソニー損保の対応について話をしているとのことであった。

私の感想は次のとおり。

今回、写真つきの事故受付ハガキの実物をみた。
写真が白黒のうえに、画質が汚い。逆に契約者の印象を悪くしそうなクオリティの低さであった。

また、土日や夜間に担当者と連絡が取れない点については、当ブログにて指摘しているが、相変わらず改善されていないことがわかった。

ネットでの経過報告の品質管理がされておらず、ソニー損保のサイトの「お客様の声」を見ると満足している顧客がいる一方、不満を持っている顧客も多いことも前回のブログ記事で指摘したとおり。

この知人も、解決内容(相手方との交渉)そのものについては特に不満は持っていないということで、この知人の話などを総合するとソニー損保の事故対応の問題点は、大きく分けて次のとおりといえるのではないだろうか?

・土日の事故報告ですぐに担当者が決まらない点
・平日の17:30以降に担当者と連絡が取れない点
・ネットでの経過報告の品質のばらつきがある点
・「1事故1担当者制」の実態が怪しい点(←裏が取れていないので継続ウォッチする)


ただ、ソニー損保の事故対応部門の「不満ゼロへの挑戦」というブログを読むと、私が指摘している課題認識と大きくずれている気がする。

それでもソニー損保の事故対応満足度が96.1%というのは、たまたま私の知人の担当者が運悪くはずれを引いてしまったものと理解すべきなのだろうか。

ここで特に留意しておきたいのが、私の知人は、周囲の複数の人に実際にこのことを話しているし、さらにそれを聴いた人は、また別の人に話すことが想定される点である。
ネガティブな「口コミ」を軽視していると、いつかそのツケは回ってくることをソニー損保が認識しているかどうかだ。
事故対応満足度96.1%に慢心しているのではなかろうか?

なお、ソニー損保だけでなくダイレクト各社の事故対応について、実際に経験された方からの情報を当ブログのコメント欄にて提供いただきたいと思っている。
(※非公開希望のコメントはその旨を記入ください。コメントを入力いただいても、そのまま公開しませんのでご安心を。)

ダイレクト自動車保険各社の決算情報を探しているとき、三井ダイレクトのサイトで「2007年12月にサイトリニューアルを行ない、事故対応サービスに関するWebサイト上の機能追加でお客さまの利便を向上をした」というものが目に留まったので、評価してみることとする。

新しいサービスは以下のとおり

(1)お客さまから事故連絡をいただいた際の当社担当者等のご案内
(2)保険金支払額、支払日が決定した際の「保険金支払通知」のご案内
(3)事故対応のご評価とご要望をお伺いしサービス向上に活用するための「お客さまアンケート」のご案内


三井ダイレクトには珍しく、どれもなかなかいい。

まず最初に、1つめの「担当者案内」をウェブサイト上で行うというものから。

一般的にどこの保険会社でも「事故受付通知」を送付し、問合せ時に必要となる整理番号や、担当者の案内を行っている。

しかし、郵送のため、事故受付をしてからその案内がお客様の手元に届くまで3~4日程度かかる。
保険会社の担当者にいろいろ問合せをしたいのは、事故直後から最初の数日であり、それを過ぎると問合せする用事も減ってくることが多い。

このため、事故受付通知が届いても、そのタイミングでは必要性がなくなっている可能性が高いのである。

そのタイムラグを埋めるのが今回の三井ダイレクトの新サービスである。
特にダイレクトの自動車保険では、代理店の担当者が存在しないため、事故直後に速やかに事故担当者の案内通知をすることは価値が高い。

実際にどの程度の情報を通知しているかわからない。担当者の名前と連絡先だけかもしれない。
しかし、お客様専用ウェブサイトという中で、担当者の通知を行うことに踏み切ったということは、今後様々なサービス展開が容易になってくるだろう。
例えば、担当者の顔写真、業務経験、プロフィール、自己紹介コメントなどが見られたら、事故を起こして初めて接する担当者とのコミュニケーションがやりやすく感じて、あったらいいサービスだと思う。

2つめの「保険金支払通知」をウェブサイトで行うものについて。

保険金支払通知も一般的にどの保険会社でも行われているものであり、
その手段は郵送が一般的だが、最近では専用ウェブサイトで確認できるところも多い。
保険金支払通知には、一般的に「保険金の支払日」「保険金支払額」「保険金の支払先」といった情報が記載されている。

三井ダイレクトの新サービスが、これ以外にどの程度、ウェブならではの情報提供をしているのかは不明だが、従来郵送で案内していたものと同じ情報であれば、価値は高くない。
もしこの「保険金支払通知」に関する今後のサービス展開を考えてみると、ウェブならではの特性を活かした情報の提供を行うのはどうだろう。
たとえば、単に保険金を支払ったという通知だけでなく、その算出の内訳を説明する。
物損事故なら損傷車両の修理写真や修理見積りをウェブにアップする。
単に支払うだけでなく、その支払った内容について、担当者からコメント(システムが自動生成するメッセージではなく、手入力したもの)を書き込むなどすれば、ただでさえわかりにくい保険のしくみが、納得感のあるものになるだろう。


3つめの「事故解決アンケート」をウェブでやることについて。

アンケートの回収率を高める目的であれば評価できることだ。
私自身、郵送のアンケートだったら商品券などのインセンティブがなければ答えないが、ウェブなら気軽に答えることが多い。
できれば、顧客の声をどう実際のサービス改善につなげていったか開示してもらいたいところではある。

以上、三井ダイレクトの新サービスを評価してみたが、ここで興味があるのが、今回の新サービスの真の目的が何かということである。
これまで、三井ダイレクトは圧倒的な低価格の維持のために、電話での顧客サポートすら縮小し、インターネットへ集約しつつある会社である。
そんな会社が、果たして本当に顧客価値の創造を目的にコストをかけてシステム開発をするだろうか?

今回の目的が、本当に顧客価値を考えたものであれば、単に郵送物をウェブにしただけというものに留まらず、先ほど述べたようなウェブならではの新たな付加価値をつけるべきである。
三井ダイレクトの「新サービス」の真の目的は、郵送による顧客へのコミュニケーションを止め、郵送コストを削減することなのではなかろうか?
三井ダイレクトの聖域なきコスト削減が、事故のときの対応という自動車保険の本質を失うことにならないことを祈りたい。

ちょっと話がそれるが、三井ダイレクトのこのサービスに関連して、ソニー損保の事故時のインターネットによる情報提供サービスについても、実際のサービス品質は高くないという話を聞いている。

私の知人がソニー損保で事故を起こし、インターネットで事故経過情報の提供サービスを利用したのだが、情報が更新されても通知が来ないため、結局頻繁に自分からアクセスしなければならず、しかもアクセスしても情報が更新されていないことがしばしばあったそうだ。
同社のサイトには「情報更新のお知らせメール」が届くと書いてあるにもかかわらずである。

他にも、アンケートの「お客様の声」を見ると、同社のインターネットサービスについてのクレームが散見される。
(なお、このコーナーは業務改善や新サービスのヒントの山であるので損保業界関係者は必見である。)

「インターネットの中間報告もメ-ルでメッセ-ジがあるような事が記載されていたがいざ開いてみても報告内容がなしのメッセ-ジでした。」
「インターネットの報告も全く機能していませんでした」
「インタ-ネットの「途中経過報告」は現在もやってるの?」
「インタ-ネットの途中経過報告は役に立たない。」
「『インタ-ネットでの中途経過のご報告』というものがあるのをこのアンケ-トで知った。どうやって利用するのかを含めて教えて欲しい。」
「担当者の自己都合優先の連絡方法、メール連絡可能であることの不通知、インターネットボードを知らされないなど、ことごとく腹が立つ。」
「インターネットでの経過照会システムは"使えない"ものでした。」
「インターネット伝言を希望したのに、担当者にまったく無視された」
「当方より問合せないと経過報告も、インターネットの更新も、解決の報告も一切なかった。」

この手のインターネットによる情報提供サービスは、たとえどんなに高機能なシステムがあっても、それを活かすも殺すも「「事故担当者」次第である。
ソニー損保の場合は、ただシステムがあるというだけで、現場の担当者のクオリティのコントロールがなされていないのだろう。

ダイレクト自動車保険の中では保険料が安くないソニー損保。
保険料が安い三井ダイレクトやアクサダイレクトと比べて、圧倒的なサービスの品質差がないとすると、今この会社を選ぶ理由は何なのだろうか。
見境のないコスト削減をしている三井ダイレクトやアクサダイレクトでも、リスクを認識して選ぶのであれば賢い選択なのかもしれないと最近思いつつある。

元損保業界人としては、いつか破綻をきたす保険料競争より、サービスの品質の競争に向かうべきと思うのだが。

【関連情報】
三井ダイレクト損害保険の支払いの悪さ

5月から暫定税率が復活というニュースが世間を賑わせているが、ガソリン代に関連してソニー損保の広告表現で気になるものを見つけた。
それはあるサイトのバナー広告なのだが、「ガソリン代を気にするより、保険料を気にしない?」というコピーである。

確かに原油高や暫定税率復活によるガソリン代高騰によって、マイカーユーザーの多くは車の維持コストに関心が高まっていることは事実だろう。
だからといって、「ガソリン代なんて気にするより、ソニー損保を選ぼう」という意味のコピーはあまりにも品位を欠いた表現ではないだろうか?

「車の維持コストをなんとかして下げたい」ということは、ソニー損保に言われなくてもわかっている。
私が1消費者なら、言われなくてもわかっていることを他人からわざわざ言われると「大きなお世話だ」と思い、逆に反感を覚える。
さらに私には「ガソリン代を気にする行為」が馬鹿げた行為で、そんな人を「賢くない人」というようにソニー損保が言っているように聞こえる。

例えるなら、一家の大黒柱であるお父さんが、家族の生活を少しでも楽にしたいと仕事仲間と飲みに行く回数を減らしたり、マネー雑誌などでいろいろ節約術を情報収集したりと、自分なりに気に掛けて努力しているときに、妻から「これから先、お父さんのお給料は増えないのだから、せめてこの本でも読んで節約術でも勉強しておいて」とマネー雑誌を渡されるようなものだ。

ダイレクト保険会社にとってはガソリン高騰はビジネスチャンスなのかもしれないが、
それを露骨に出すことは品位に欠ける広告が多い三井ダイレクトですらやっていない。

「ガソリン代が高い」ことと「保険料を節約したい」ということを結びつけるのは、消費者が自分自身で行うことであって、保険会社が言うべきことではないと考える。
(少なくとも直接的に言わず暗に言うべきことだ。)

これに限らずソニー損保の最近のネットにおける広告は、首を傾げたくなるものが多い。

全く自動車保険と関係がないと思われるサイトやブログに大量の広告を出していたり、街のサラ金のティッシュ配りと変わらない広告戦略を取ってきている。

ビジネスの立ち上げ当初など、ブランドの認知段階においては、このような戦略も否定はしないが、ソニー損保のようにブランド認知がそれなりに進んだ会社が、ばら撒きのような広告戦略を取ると、その会社に入りたいいう欲求を起こすどころか、マイナスイメージを逆に与えるのではないだろうか。

それに、ソニー損保の評判や口コミ情報をネット検索をしても、ソニー損保と全く関係ないサイトばかりひっかかり、本当にソニー損保の評判や口コミ情報をネットで探したい加入検討者にとっては、迷惑極まりないスパム行為に近いものがある。


ウェブの広告はテレビCMなどに比べれば安価なのかもしれないが、決して無料ではない。そしてそれは自社のお客様からいただいている「保険料」から出されているものだ。

私はソニー損保のウェブ広告のばら撒き方を見ると、某国の「道路なんとか財源」とかいう税金の使われ方に似ているような気がしてならない。

元損保社員の私は、お客様から1件の契約をいただくために、どれだけ代理店や営業社員が苦労しているのか、ということを良く知っている。

ダイレクト自動車保険の社員は、「広告をばら撒いてネットで契約してもらう」ビジネスモデルのため、お客様からいただく保険料のありがたみを日ごろ感じていないのかもしれないが、保険料の無駄遣いを快く思わない契約者がいることを充分認識してもらいたい。

契約者が、自分が加入している保険会社に保険料の無駄遣いを感じた場合、ロイヤルティは低下し、他社への変更を検討することになるだろう。

なおこのブログをお読みのダイレクト自動車保険を検討中の方には、「ガソリン代を気にするより、保険料を気にしない?」というコピーをみて、「なるほど!ぜひソニー損保に入ってみよう」と感じるような人には、保険料が高いソニー損保ではなく、圧倒的に保険料が安いアクサダイレクト三井ダイレクトSBI損保の見積りをしたほうがいいということを述べておく。

またまた独り言。

以前からよく覗かせていただいている現役損保社員の方のサイトに、非常に心打たれる記事が掲載されていた。
「東京海上日動社作成の小冊子『こころから』」

東京海上日動社の全国の損害サービス部門(事故対応部門)の担当者の生の声を集約したものとのこと。こんな素晴らしいものを社内冊子として配布できる東京海上日動社。
これが東京海上日動社の奥深さなのだろう。


ソニー損保の「事故解決スペシャリストたちの声」
も東京海上日動社の「こころから」と同じように、事故担当者の生の声を掲載している。
これも社外向けというよりも、むしろソニー損保の社内の事故担当者たちへのメッセージなのかもしれない。

事故担当をしたことがある担当者なら、誰しも一度はここにあるような気持ちを持ったことがあるはずだ。
しかし、その感情を持ち続けている担当者はどれだけいるだろうか。
日々の業務、クレーム処理、不払い対応などに追われるうちに、いつの間にか忘れてしまっていないだろうか。

私自身はすでに損害保険会社を去った身だが、これらの言葉を読んでいるうちになんともいえない熱い気持ちがこみ上げてきた。

ソニー損保が2007年10月18日に「即日安心365」サービス」という新しいサービスをスタートした。

【ニュースリリースより】
http://from.sonysonpo.co.jp/company/news/2007/10/001.html

「即日安心365」サービスとは、365日、平日・土日・祝日にかかわらず事故受付が完了した当日中に初期対応を行い、対応結果を事故受付当日中にお客様に報告することをお約束するサービス


以前からソニー損保は、休日の事故でも事故受付でなく初期対応までしていたはずであり、今回の「即日安心365」のどこが新サービスなのかよくわからない。

「即日安心365」などとあたかも平日も休日もサービスレベルが均質のような訴求をしているが、
ニュースリリースの注意書きには、
「事故受付後3時間以内のお客様専任担当者からのご連絡」のお約束サービスは平日(月~金)の9時~17時の間に事故受付が完了した場合が対象です。
と書いてある。

このあたりを見ると、おそらく、土日の初期対応をするのは、実際に示談交渉をする専任担当者ではなく、土日専門のオペレーターなのだろうか。
ソニー損保も他のダイレクトと同様、休み明けまで実際の専任担当者は決まらないものと思われる。
ただ、今後のソニー損保の戦略の一端が「365」というキーワードから垣間見えた気がする。

ソニー損保は土日に初期対応をするだけよいが、他のダイレクトの中には、休日は受付だけで、実際の対応は休み明けまで待たなければならないという会社がいまだにある。
見積りや申込みをするコールセンターは土日や平日夜間もやっているにもかかわらず、事故処理はなぜか「土日は休業日」なのである。

そもそも、都市部の週末ドライバーがメインターゲットのダイレクト自動車保険であればが、事故が多く発生するのは平日よりも土日のほうが多いだろう。
そうであれば土日の事故処理体制のサービスレベルを平日よりもむしろ充実させるすべきではなかろうか。


実際にソニー損保の「お客様の声」というコーナーには、実際に休日や平日の時間外の事故対応についてのコメントが目立つ。
休日に初期対応をするだけでは、もはや消費者は満足しないのである。


・担当者との連絡が平日の5時半までなのが大変不便だった
・専任担当の電話対応時間が9:00-18:00?職種によってはその時間に電話等での対応が困難な場合もあるので、時間延長など改善してほしい。
・平日夜間、土日祝日にも、連絡が取れれば尚良い。
・担当者はとても良かったが、担当者が決まるまでの当日夜の係の方は、良いとは言えなかった。
・事故当日の夜間帯にTELした時の担当者から事故担当の方に変更になるまでの時間がとても不安でした。
・17時30分までの連絡が仕事上つきにくく、もどかしさ・焦りやあきらめとストレスになった。
・担当者との連絡(電話)時間が、平日9:00~5:30というのは、少し短い気がする。
・営業時間をもう少し延長して欲しい。
・平日も仕事などがあり連絡できないので、夜遅くまで連絡とれるようにしてほしい。
・平日の夜や、土日に電話をしてほしい。平日は仕事をしているので、電話に出られない
・土日の事故対応は、ただ電話がつながるというだけで、肝心な話は全く進まなかった。
・土日祝日の相談が出来ない
・土曜日の事故で担当が決まるまで3日間対応が放置されるなんてありえません。
・土日は別の対応というのも大変困ります。


これを見ると、今後、平日の夜間や土日での専任担当者との連絡の取りやすさが、ダイレクト自動車保険のサービスの差につながってくるのではなかろうか。

ソニー損保も「お客様の声」にこういった意見をただ掲載しているだけとは考えられない。
あえてネガティブとも思われる意見を掲載しているということは、改善策をすでに検討しているのだろう。
平日9:00~17:30だけといった、既存国内損保レベルの営業時間のままということは考えられない。


銀行ですら、土日に相談窓口を設けつつある時代なのだ。
シフト体制を組んで、土日は当然のこととして、平日でもせめて20:00とか21:00くらいまで連絡を取れるようにするのが当然だろう。

他のダイレクトでもこのあたりは気がついているようで、すでに動きを始めている会社もある。
たとえば三井ダイレクトの採用情報を見てみると、「事故処理部門の正社員」は「月1~2回の交代制休日勤務あり」となっており、正社員がシフトを組んで、土日に出勤する体制を構築していることがうかがえる。

「事故解決力」が売りのソニー損保が、事故対応より保険料の安さが売りの三井ダイレクトに事故対応の面でも逆転されるようなことがあれば、一気にダイレクトの勢力図は塗り変わるかもしれない。


保険料の安さ競争は、事故時のサービスレベルの低下をもたらすリスクがあり、個人的には否定的だが、事故対応のサービス競争は自動車保険の本質的な部分であり、消費者にとっては歓迎すべきことである。
今後の各社の動向に注目だ。

ソニー損保のコミュニケーションサイトの「保険プロムナード」というコーナー。

ここは、いわゆる保険に関する「お役立ち情報」であり、特に目新しさはない。

富士火災の「みんけんブログ」と似たコンセプトのようだが、富士火災の「みんけんブログ」のほうが、導入部の文章あたりが書き手のパーソナリティを感じ好感が持てる。

このコーナーは、「不満ゼロへの挑戦」の中のブログと比べると、せっかく女性2名の「編集局」があるのにもかかわらず書き手の「顔」があまり伝わってこない。]

読み物としては良く出来ているのかもしれないが、ブログならではの「生」っぽさが足りないのが残念である。
これもまた無難な記事ばかりであるにもかかわらずトラックバックを受付けていない。

「ブログ」と考えずに単に連載の読み物と考えるべきコーナーなのだろう。

ソニー損保のコミュニケーションサイトの「不満ゼロへの挑戦」というコーナー。

事故対応だけでなく、ロードサービスやコールセンター、ウェブサイトなど顧客との接点がある各チャネルの顧客アンケートの結果を開示しているものである。

営業的な目的で顧客アンケートを開示をするのであれば、「いかに当社のサービスが優れているか」を訴求することを考えがちだが、ここでは「不満の内訳」をクローズアップしている点に注目したい。

「お客様の声」と同様に、企業がユーザーの「不満」を開示するということはかなり勇気がいるものだと思うが、ソニー損保では、「不満の内訳」を開示するだけでなく、改善のための取組み方針まで宣言している。

改善への取組み方針を宣言するというものは、三菱自動車の欠陥隠しや、保険金不払いのようにマスコミに叩かれたり、行政処分を受けた場合などに行われるものが多いが、ソニー損保の「不満ゼロへの挑戦」はそういった不祥事対応とは関係なく、企業側から自発的に行われているものである。

ここまででも、一般的な企業よりはるかに顧客志向の企業であると感じるのだが、さらに驚くべきことは、その進捗について、各部門の担当者がブログで報告をしている点である。

企業のブログというと、損保業界ではほとんど事例がなく、知る限り富士火災の「みんけんブログ」という医療保険のマーケティングブログくらいで、そもそも企業ブログ自体、損保業界とは無縁に近い存在と思っていた。
そんな中、ソニー損保はブログを業務改善の進捗報告に使ってきた。
企業におけるブログの活用事例としては、他に例を見ないものである。


もちろん厳しいことをいえば、各担当者の更新頻度もばらつきがあるなど、ブログで進捗報告をしていくことに社内のコンセンサスをしっかり取れていないのかもしれない。
しかし、記載されている記事を読むと、「ここまで開示するか」というような機密情報に近いようなものまで開示していることを私は評価したい。
(ただし、トラックバックを受付けていないのはマイナスポイントである)


ブログの記事の中から特に注目すべきものを2つほど挙げてみる。

「事故対応サービス」の「コミテッドサービスを開始します」という記事。

ソニー損保では保険会社に事故の報告をしてから担当者からの連絡までの時間を3時間以内に「コミット(約束)」するサービスを2006年11月より開始しているようだが、約束の遂行状況をこのブログで報告し、約束を守れなかったものの件数とその改善策を掲載している。
コミットしている内容自体は、いろいろ条件や制限があるなどさほど驚くほどのものではないのだが、企業が顧客に対してサービスレベルを「コミット」するというのは、損保業界では初であろう。


「ロードサービス」の「今年を振り返って」という記事

最近はダイレクト系の自動車保険に加入すると「無料ロードサービス」が提供されるが、提携業者も各社ばらばらで、いざトラブル発生の際にスピーディかつ適切に対応してもらえるか全く不透明なものであった。

保険会社側の視点では「そもそも無料で提供しているんだし、提携先業者の品質まで自分たちで関知する必要はない」と考えがちだが、顧客から見ると事故対応と同じくらい価値を感じて自動車保険に加入している方も相当数いるのではないだろうか。

そんな中、ソニー損保では、ロードサービスのクオリティを数値として開示を始めている。
顧客に提供するサービスは提携先業者であろうとなかろうと、会社として責任を持ってクオリティを保つ努力をしようとしている姿勢はロードサービス提供をしている他の損保も見習うべきものではなかろうか。

例えば、広告で「care」を訴求するチューリッヒなら、careのサービスレベルを客観的な数値として開示するべきである。
それができないのならいっそのこと三井ダイレクトのように「サービス品質よりも安い価格」といった訴求のしかたのほうが潔くてよい。

ソニー損保のコミュニケーションサイトの「お客様の声」というコーナー。

実際の事故対応を受けた契約者のアンケートのフリーコメントを開示しているもので、このサイトの中でも特に注目すべきコーナーである。


自動車保険は、実際に事故に遭って初めてその商品の価値がわかるという特殊な商品である。
家電などは購入前にカタログ数値を比較すれば、性能の良し悪しなどは判断することができるが、自動車保険は購入前にその商品の価値を客観的に判断することは困難である。

また、狭義での「保険商品」そのものの「補償内容」も各社とも似たりよったりで、違いを訴求していくことは難しい。(現実には微妙に各社異なるのだが)

このため、消費者は「どこも大して変わらない」と考え、結構な高額商品でありながら、保険選びも他人任せだったり、金額だけで選びがちである。

こうした中、この「お客様の声」のような実際のユーザーの生の声の開示は、保険を検討している消費者にとって最も有益でこれまで欲しくても手に入れることが出来なかった情報ではなかろうか?


アクサは「事故・故障サービス体験談」、チューリッヒは「事故解決事例」というものを掲載しているが、数ある回答の中から企業側にとって都合の良いものだけを抽出して掲載している宣伝目的の印象は否めない。

ソニー損保の「お客様の声」とアクサやチューリッヒとの決定的な違いは、「不満」と評価されたコメントを開示している点である。

保険会社だけでなく一般的に企業にとって、ユーザーの「不満」コメントを開示することは営業的な悪影響を恐れ、なかなか実現できるものではない。

一回掲載したらしっぱなしではなく、毎月かなりの件数を追加しているところからも、ソニー損保の本気度が伝わってくる。

ソニー損保のコミュニケーションサイトの「お客様の評価」というコーナー。

ソニー損保の事故解決後の顧客アンケートの結果を開示しているものである。
いわゆる事故解決の「総合満足度」は他社でも新規契約の獲得を主目的としてCMなどで訴求されてきたが、ソニー損保のように「中途経過報告」や「対応の迅速さ」といった詳細な項目まで開示されている会社は他に存在していない。

また、「満足度」の内訳もかなり詳細である。
他社では「満足度」の数字には、「普通」という中間評価の数値が含まれ、「満足」や「やや満足」「普通」の割合の内訳がわからないことが多い。
もしかするとほとんどが「普通」で、「満足」「やや満足」は少ない可能性もある「うさんくささ」がある。
しかし、ここでは、各評価の内訳が割合だけでなく、回答数まで開示されている点に注目すべきである。

長らくブログの更新が滞ってしまった。
だいぶ前に予告した「お客様とソニー損保のコミュニケーションサイト」について記事を書いてみる。

サイトのタイトルにあるように、ソニー損保が顧客とサイトを通じてコミュニケーションを取ろうとしていることが感じ取れる。

損保のコミュニケーションサイトの事例としては、東京海上日動の「安心world」損保ジャパンのCSRサイトが知られているが、ソニー損保のコミュニケーションサイトはこの2つのサイトにはない特徴を持っている。

このソニー損保のコミュニケーションサイトについては、すでに現役損保社員のカリスマブロガーの方が何度か記事にされているように、損保業界の内情・体質を知っているものとしては非常に驚くべき取組みがなされている。

<記事へリンク>
http://blog.songai-hoken.info/archives/50313934.html

http://blog.songai-hoken.info/archives/50475333.html


このサイトは
・お客様の評価
・お客様の声
・不満ゼロへの挑戦
・保険プロムナード
の4つのコーナーからなっている。

これらのコーナーをひとつづつ私なりにコメントしてみることとする。

ソニー損保が2006年5月24日に2005年度の決算を発表した。
自動車保険単独の契約件数はわからないが、分母がかなり大きくなってきているにもかかわらず収入保険料は対前期120%と順調な契約の伸びである。
ダイレクト損保では「3年連続売上1位」であるが、おそらく4年連続1位はほぼ間違いないだろう。

自動車保険の年齢条件や特約の商品ラインナップが他のダイレクトと比べると貧弱だが、そこが弱点といえば弱点だろう。
あとは、もともと通販の中ではロードサービスや事故対応のスペックは高いと評価しているのだが、開業当初からそれほどサービス内容や事故対応体制が変わっていないのが気になるところでもある。
他社が徐々にではあるがソニー損保にサービス内容や事故対応体制の面で追いつきつつあるがそういった他社の動向に無関心なのだろう。こういった慢心が落とし穴といえるかもしれない。

久々にここの会社のサイトを見たが、「お客様とソニー損保のコミュニケーションサイト」というのがいつの間にかオープンしている。
このサイトについてはいろいろと突っ込みどころと、評価のしがいがありそうなので、近いうちにコメントしたい。


自動車保険を損保社員が比較

<以下 ニュースリリースより>
業績の状況

◆ 正味収入保険料と保有契約数の増加

主力商品である自動車保険、ガン重点医療保険ともにご契約者数が着実に増加し、2006年3月期決算での正味収入保険料は45,278百万円(対前年同期比:約120%)となりました。自動車保険とガン重点医療保険を合わせた保有契約数は前年同期より約15万件増加して80万件を超えました。


◆ 経常損失・当期純損失の縮小

業務の効率化などにより正味事業費率は前年同期より約4ポイント改善の30.3%となった一方で、正味損害率は前年と同水準(52.3%)で推移したため、経常損失は前年同期より約20億円縮小して764百万円となりました。当期純損失は前年同期より約15億円縮小し441百万円となり、着実に黒字化に向けて伸展しています。また、ソニーグループの連結決算で適用している米国会計基準(*)では、2004年3月期決算で黒字化して以来、順調に黒字額を拡大しています。


◆ 諸比率について

正味事業費率と正味損害率を合算した率(コンバインドレシオ)は前年同期より約4ポイント改善し、82.5%でした。また、ソルベンシー・マージン比率は2006年3月末時点で976.1%となり、保険金の支払能力に問題がないとされる基準である200%を超える、十分な支払余力を保持しています。

2005年度の主なトピックス

●「ガン重点医療保険SURE<シュア>」の商品改定 (2005年5月) 

従来1タイプのみの販売だった終身型のガン重点医療保険商品について、保障を絞り保険料を低廉に設定した「SUREベーシック」と、保障が幅広く手厚い「SUREワイド」の2つのタイプに改定し、お客様の多様なニーズにお応えできるようにしました。


● 国内の損害保険会社初の「ISMS」「BS7799」の認証取得 (2005年5月)

保険商品のダイレクト販売を取扱う本社関連部門の業務および社内システムに関する企画・構築について、情報セキュリティマネジメントシステムの標準規格であるISMS適合性評価制度認証基準(Ver.2.0)、および、BS7799-Part2:2002の認証を取得しました。


● ウェブサイトの変更手続機能の充実 (2005年10月) 

ご契約後の引越しに伴う住所変更などの変更手続がインターネットでできるよう、ウェブサイトの手続きに関する機能を充実させ、顧客利便性向上を図りました。


● 顧客満足度のさらなる向上をめざした、「不満足度調査アンケート」開始と不満解消への取組み(通年)

「満足」と評価してくださったお客様にも、ご満足いただけていない点をあえてお伺いする「不満足度調査アンケート」を開始しました。お客様からご指摘いただいた点については改善策を検討し、顧客満足度のさらなる向上をめざして取組みを進めています。また、改善への取組状況については、担当者がウェブサイト(2006年4月新設の「お客様とソニー損保のコミュニケーションサイト」)で定期的に報告していきます。

自動車保険ランキングとは別に、損保会社自体のランキングも掲載されていた。
・成長力
・多角化度
・収益力
・安定性
・健全性
の5項目でのランキングだ。
A~Eの5段階で総合評価されている。

1位 三井住友海上 A
2位 損保ジャパン A
3位 東京海上日動 A
4位 アメリカンホーム B
5位 ソニー損保 B
6位 ニッセイ同和 B
7位 日本興亜 C
8位 あいおい C
9位 日新火災 C
10位 チューリッヒ C
11位 AIU D
12位 朝日火災 D
13位 富士火災 D
14位 共栄火災 D
15位 セコム損保 E
16位 三井ダイレクト E
17位 アクサ損保 E


一部首をかしげるところはあるが、「自動車保険ランキング」よりは、納得できるか。

自動車保険を損保社員が比較

週刊東洋経済(2006.4.22)に「最強の「保険力」徹底比較」という特集が組まれた。

その中で自動車保険ランキングが掲載されていたので紹介する。
採点基準は、保険商品に詳しいファイナンシャルプランナー3人に、
・コストパフォーマンス
・補償内容
・先進性
・わかりやすさ
・自在性
の5項目をそれぞれ5点満点で採点したランキングだそうだ。

1位 ベリエスト(富士火災)4.25点
2位 VAP(日新火災) 4.18点
3位 MOST(三井住友海上)4.13点
4位 KAPセットアップ(共栄火災)4.10点
5位 ONE-do(損保ジャパン)4.06点
6位 自動車保険(ソニー損保)4.00点
7位 総合自動車保険ダイレクト3(三井ダイレクト)3.98点
8位 トップラン(あいおい損保)3.95点
9位 トータルアシスト(東京海上日動)3.90点
10位 総合自動車保険(アクサ損保)3.83点
11位 USA Premier(AIU)3.78点
12位 ぴたっとくん(ニッセイ同和)3.62点
13位 あんしんDX(JA共済)3.55点
14位 NEWセコム安心マイカー保険(セコム損保)3.42点
15位 クルマックス(日本興亜)3.40点

うーんと唸ってしまうランキングだ。
日新火災のVAPってそんなに高ランキングされるような商品だっただろうか?
他社と同じようなごく普通の自動車保険だと思うのだが。


自動車保険を損保社員が比較

私のサイトの掲示板に、ソニー損保の契約者の方の事故体験談の
書き込みがあった。
最近は、ブログの普及によって以前よりこういったことを自分のブログの中で
表明する方は増えているが、通販自動車保険の契約者はまだまだ多くないのか、
実際の事故処理を経験した方の感想というのは見かけることは少ない。

おそらく私のBBSに書き込んでくださった方は、ネットの世界だけでなく
リアルの世界でも知人などに今回の体験の話をしていると思う。

どうしても一般消費者にとって自動車保険は、違いがわかりにくく、保険料の多寡によって保険会社を選びがちである。
自動車保険会社側からいくら「安心の事故対応」とか「きめ細やかなサービス」とかいっても、単なるセールストークにしか感じられないが、実際の事故経験者の声はこういったセールストークとは次元の違った説得力を感じる。

このようなネット上での口コミ情報がブログの普及によって増えてくれば、
消費者の自動車保険の選び方も大きく変わっていくのは間違いないだろう。
保険会社として「口コミ」をどう営業戦略に結び付けていくか真剣に考えるときだろう。

<抜粋>
今年の1月下旬、通勤途中の信号待ちをしていた時に当て逃げをされました。 もちろん当て逃げですので私は過失ゼロでございます。 すぐに事故報告を兼ねて警察の方に来ていただき、事故報告→受理番号を受けたあとに契約中の「ソニー損保」へ連絡しました。
 すぐに事故担当者が専任され、輸入車専門の板金工場の手配および代車の手配までが最初のコールから4時間以内で完了いたしました。 そして、その日の夜には愛車が積載車に乗せられて板金修理の旅に出ました。 その際貸していただけた車はまだ走行距離が5,000kmのBMWの120iです。
(中略)
他社見積りをすると若干お高い「ソニー損保」ですけど、特に輸入車乗りの方には非常にオススメな損保会社だと改めて痛感しました、はい。


自動車保険を損保社員が比較

年末のかけこみ示談の対応でなかなかブログの更新が出来なかったが、久々に自動車保険ニュースについて書いてみる。

ソニー損保が2005年11月23日中間決算を発表した。
自動車保険単独の契約件数はわからないが、分母が大きくなってきても収入保険料は対前期121.5%と順調な契約の伸びである。
ただ、一定、契約規模が大きくなると、満期時に他社に流れてしまう「満期落ち」分の減収を新規獲得契約の収入保険料が上回らないと、トータルでは減収になるという厳しい試練が待ち構えている。

これには、新規獲得件数の拡大を目指すことはさることながら、契約の継続率の向上が極めて重要になってくると思われる。
ただ、人的つながりのない通販自動車保険は「事故を起こさなければ安いほうがいい」という心理が働きがちであることから、契約者の囲い込みというのはなかなか難しい。

その意味でも、ソニー損保は派手なテレビCMにコストをかけるのもいいが、継続契約者のフォローに有効なコストをいかに掛けていくかにかかっていると思う。

私から見ると、あまりにもこれまでのところ順調な伸びすぎてつまらないが。。。


自動車保険を損保社員が比較

<以下ニュースリリース>


【正味収入保険料】
 主力商品の自動車保険、ガン重点医療保険ともにご契約者数が着実に増加し、2006年3月期中間決算での正味収入保険料は22,373百万円(対前年同期比:121.5%)となりました。
 また、自動車保険とガン重点医療保険を合わせた保有契約数は75万件を超えています。

【経常損失・中間純損失】
 経常損失は前年同期から約10億円縮小して132百万円となりました。また、中間純損失は前年同期から約7億円縮小して103百万円となり、黒字化に向けて順調に伸展しています。
 なお、ソニーグループの連結決算で適用している米国会計基準(*)では、2004年3月期決算で黒字化して以来、順調に黒字額を拡大しています。

【諸比率】
 正味事業費率は正味収入保険料の増収や業務効率化などにより前年同期から3.5ポイント改善して29.6%となり、正味損害率(49.2%)と合算した率(コンバインドレシオ)は78.8%となりました。また、ソルベンシー・マージン比率は2005年9月末時点では1,030.6%で、基準となる200%を超える十分な支払余力を確保しています。



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